チェコ国営電力会社CEZは10月31日、アルジェリアからの天然ガス調達で同国の炭
化水素公社(Sonatrach)と契約したと発表した。燃料資源の対ロシア依存を軽減
する狙い。チェコの需要の約2%(10万世帯の需要に相当)を輸入する。
CEZは2年前にSonatrachとの交渉を開始。チェコ政府の助力を得て今回の契約調印
に至った。すでに10月から輸入が始まっているガスはチュニジアを経由して地中海
横断パイプラインでイタリアへ向かい、そこからチェコまで輸送されている。
チェコはロシアの対ウクライナ全面侵攻を機に、燃料調達先の多様化を進めてい
る。ドイツやノルウェーの天然ガス供給業者と取引するほか、蘭エームスハーフェ
ンを通じて液化天然ガス(LNG)を輸入している。昨年末にはドイツ北部、北海に
そそぐエルベ川の河口に位置するシュターデで建設中のLNG基地の使用契約を締
結。新LNG基地は2027年後半の稼働が予定されている。