クロアチアのリマック、サウジ初のEVブランド「シーア」に駆動システム供給

クロアチアの高級電気自動車(EV)メーカー、リマック・アウトモビリ傘下のリ
マック・テクノロジーは11日、サウジアラビア初のEVブランド「シーア(Ceer)」
に高性能電気駆動システム(EDS)を供給すると発表した。リマックがペルシア湾
岸の6カ国で構成する湾岸協力理事会(GCC)加盟国と提携するのはこれが初めて。
EDSの生産規模は少品種少量生産から大幅に拡大する見込みだ。
リマック・テクノロジーはこれまで、リマック、ピニンファリーナ、アストンマー
ティン、ケーニグセグなどのブランドのスーパーカー向けに高性能EDSを提供して
きた。今年4月には独BMWと完全電気自動車(BEV)用の高電圧電池技術開発と生産
で長期戦略提携を結んでいる。リマックグループのマテ・リマック最高経営責任者
(CEO)は、「世界中の大手OEM向けに数万台規模でEDSやバッテリーシステムを生
産していく。クロアチア国内の生産インフラもまもなくフル稼働する予定だ」と意
気込みを語った。
シーアはサウジ政府系ファンドPIFと、台湾の電子機器大手、鴻海精密工業
(フォックスコン)との合弁会社。ジェームズ・デルーカCEOは、「GCCでいち早く
リマックと提携し、シーアの主力モデルに最先端の高性能EDSを導入するプロジェ
クトに携われて誇りに思う。リマックの優れた名声とノウハウは、世界クラスのEV
を製造し、サウジの自動車産業に革命を起こすという当社の目標と完全に合致して
いる」と述べた。

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