米軍需・航空宇宙大手のロッキード・マーティンとルーマニアの化学大手シンテザ
(Sinteza)は20日、同国北西部のオラデアに負極電解液工場を設置することで合
意した。電解液はロッキード・マーティンのフロー電池「グリッドスター・フロー
(GridStar Flow)」に用いるもので、2026年夏から年間3万トンを生産する予定。
同種の工場としては欧州初で、世界でも最大規模となる。投資額5,000万ユーロの
うち半分をルーマニアの国家復興・強靭化計画(PNRR)基金から拠出する。
フロー電池は外部タンクに貯蔵した電解液を循環させて電気を放充電させる。長寿
命で劣化が少なく、安全性も高いことから長期間のエネルギー貯蔵用途に向く。グ
リッドスター・フローは大規模な停電時に非常用電源として使用できる世界で唯一
のフロー電池とされる。
オラデア市のフロリン・ビルタ市長は「(同プロジェクトは)グリーン化とエネル
ギー安全保障に貢献する」とコメント。ロッキード・マーティンも「ルーマニアは
エネルギー効率と安全保障の分野で地域のリーダーになれる」との声明を出した。