中国資本のハンガリー新航空会社、年内に就航

ハンガリーの新しい航空会社、ハンガリー・エアラインズが今月就航する。最初の
フライトはブダペスト発、香港行きの貨物便だ。先月末にボーイング機を100機発
注したことを踏まえ、今後、旅客輸送にも事業を広げるとみられている。複数の現
地紙が報道した。
ハンガリー・エアラインズは2021年5月に「ユニバーサル・トランスリンク・エア
ライン・ハンガリー」の社名で設立された。本拠地はハンガリー国際空港に隣接す
るヴェチェーシで、中国人の呉江、段波の両氏が最高経営責任者(CEO)を務め
る。株主は北京UTL数字物流(UTL Digital Logistigs)とされる。2023年に名称を
ハンガリー・カーゴ・エアラインズに、5月に現在のハンガリー・エアラインズに
改名した。
今年4月、同社は中国の浙江航空および深セン航空と戦略提携の枠組み契約を結ん
だ。ハンガリーと中国は「空の一帯一路」の一環としてブダペストを中国航路のハ
ブ空港に育てるプロジェクトを進めており、戦略提携はこの方向性に合致する。
現在、ブダペスト空港は北京、上海、重慶、寧波など21都市との定期直行便があ
る。ハンガリー・エアラインズが先月末、ボーイングに「B737マックス」100機を
発注したこともあり、同社が旅客分野に乗り出し、中東欧と中国を結ぶ直行便を増
やすと見込まれている。B737マックスの納入は来年末から始まるという。
ただし、中国人旅客の利用拡大には、ブダペストと中東欧の都市を結ぶフィーダー
便の存在が重要になってくる。その穴をどう埋めようとしているのかは明らかに
なっていない。