スウェーデン通信機器大手エリクソンは、エストニアの首都タリンに製造・技術開
発のスマートハブを設置する計画を撤回する。欧州の市場環境を踏まえた投資最適
化の一環で、同市の既存拠点を強化する。計画されていた投資額は1億5,500万ユー
ロで、同国の産業投資として最大規模だった。中東欧経済紙『Mittel & Osteuropa
Aktuell』が13日付で報じた。
欧州の提携企業・顧客と共同でセルラー技術を用いたエコシステムや生産技術を開
発するため、バルト3国最大のビジネスパークであるユレミステ・シティにハブを
設置し、タリンの既存4拠点を統合する計画だった。エリクソン・エストニアを率
いるシルリ・メンニクサール氏は今回の決定について、「当社は困難な市場と経済
環境を考慮し、特に欧州での新規投資には慎重になっている」とコメント。「長期
的な成功に向けて強固なポジションを維持するため、(既存拠点の強化という)投
資の見直しを決めた」と述べた。