石油大手オルレン、第3オレフィンプラント建設を中止

中欧の石油化学大手でポーランド国営のオルレンは11日、プウォツク石油化学コン
ビナートに第3オレフィンプラントを設置する計画を中止し、これまで支出した費
用を減損処理すると発表した。継続しても採算が見込めないと判断したためで、こ
れにより、さらなる損失が防げるという見方だ。
この計画は2018年、「法と正義(PiS)」前政権下でスタートした。当初発表され
た投資規模は83億ズロチだったが、23年には3倍の250億ズロチに修正された。
オルレンによると、プロジェクト定義が適切でないだけでなく、資金調達コストや
実現にかかる時間が過小評価されていた。オルレンは現在、計画を継続すれば、修
正値をもはるかに超える450億〜510億ズロチ(1,057万〜1,197万ユーロ)が必要に
なると推定している。
イレネウシュ・ファファラ最高経営責任者(CEO)によると、同計画に関連し、こ
れまでに約130億ズロチを支出し、さらに80億ズロチ相当の契約に調印した。オル
レンでは、これらの契約について契約先に再交渉を打診していく方針だ。
オルレンは第3プラント計画中止の影響を緩和するため、すでに建設された設備を
活用し、既存の第2オレフィンプラントの操業を延長する「ノヴァ・ヘミア(新化
学)」プロジェクトを立ち上げる。実行には約120億ズロチが必要とみられるが、
ファファラCEOは第3プラント計画を続行するよりも「まし」と言明した。
昨年10月の議会選挙の結果、オルレンの「パトロン」であった右派ポピュリスト政
党のPiSが政権を退いて以来、同プロジェクトは綿密な調査の対象となってきた。
ドナルド・トゥスク現政権は、ダニエル・オバイテク前CEO(現在はPiSの欧州議会
議員)を含め、オルレン経営陣を交代させた。
オルレンでは、調査で判明した投資プロセスの不正を検察庁に届け出たほか、旧取
締役に賠償を請求するか検討中だ。

上部へスクロール