欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2010/5/19

企業情報

Lanxess AG―シンガポールで起工式、13年からブチルゴム生産へ―

この記事の要約

化学大手の独Lanxess(レバークーゼン)は17日、シンガポールのジュロン島で新工場の起工式を行った。タイヤなどの原料であるブチルゴムを生産、アジアの需要拡大に対応していく。\ 約4億ユーロを投じて2013年から操業を […]

化学大手の独Lanxess(レバークーゼン)は17日、シンガポールのジュロン島で新工場の起工式を行った。タイヤなどの原料であるブチルゴムを生産、アジアの需要拡大に対応していく。

\

約4億ユーロを投じて2013年から操業を開始する。年産能力は10万トン。完成すると同社のブチルゴム生産能力は38万トンに拡大する。既存工場はベルギーとカナダにある。

\

シンガポールに新工場を設置する理由についてLanxessのアクセル・ハイトマン社長は◇政治情勢の安定◇化学産業向けインフラの充実◇港湾の整備◇質の高い労働力◇技術水準の高さ◇同社の事業拠点がすでに現地にあること――を挙げた。

\

アジア事業は急速に拡大しており、今年第1四半期には売上高が前年同期の2倍の3億7,600万ユーロに拡大した。同社売上に占めるアジアの割合はすでに23%に達している。

\

Lanxessの予測によると、中国のタイヤ市場は2020年まで年率9%、インドも同6%の成長を続ける見通し。一方、欧州は同1.1%の低成長にとどまり、アメリカ大陸は1.2%のマイナス成長が予想される。これを踏まえ同社は最近、ブチルゴム事業の統括拠点をスイスからシンガポールに移管した。

\