郵便・物流大手のDeutsche Post(ボン)は2011年末までに放出する予定の全直営郵便局(約350)のうち約270拠点を旧子会社のPostbankに売却する方向だ。独地方紙の報道を追認する形でDeutsche Postの広報担当者が18日、明らかにした。現在交渉中で、上半期中に成約する見通しという。
\Deutsche Postは1990年代初頭から郵便局の整理に着手。これまでに全国で7,000以上の拠点を閉鎖したほか、1万2,000強の拠点についても漸次、小売店などに業務委託してきた。
\賃貸料や人件費を圧縮することが狙いで、郵便サービス拠点の総数が今後、減ることはないとしている。郵便業務の委託を受けた小売店などは通常、直営郵便局よりも営業時間が長いなど、利用者にとってもメリットが大きい。
\同社は郵便・物流事業に特化するため昨年3月、保有するPostbank株の一部(22.9%)を独金融最大手のDeutsche Bankに売却し、非子会社化した。Deutsche Bankは将来的にDeutsche Postが持つ残りの株式も取得し、Postbankを子会社化する権利を持つ。
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