2009年9月に実施されたシュレスヴィヒ・ホルシュタイン州議会選挙の議席配分の是非をめぐる係争で、同州の憲法裁判所は8月30日、議席配分は州憲法に違反しているとの判断を示し、次期選挙の前倒しと州選挙法の改正を命じた。
\問題となったのは「超過議席」という議席配分ルールに付随する規則。超過議席は小選挙区における候補者の得票数合計が比例区における得票数を超えた政党にその超過分を比例区の議席配分で加算するもので、小選挙区の得票数が多い大政党に有利に働く。このため同州では超過議席を得られない政党にも議席を配分し不公平が生じないようにする「相殺議席」規則が導入されている。
\ただ、州選挙法では相殺議席の数が制限されており、09年9月選挙ではこれが中道右派の与党・キリスト教民主同盟(CDU)に有利に働いた。このため、これを不服とした野党・緑の党などが違憲訴訟を起こしていた。
\州憲法裁はこの訴えを認め、本来2014年9月に予定する次期州議選を2012年9月末までに実施することを命じた。選挙法については2011年3月末までに改正するよう言い渡している。
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