レジの中に大量の偽札があったことを理由に即時解雇された被用者がその取り消しを求めて起こした裁判で、第2審のハム州労働裁判所は8月26日、この訴えを退けた一審判決を支持し解雇を妥当とする判決(訴訟番号:17 Sa 537/10)を下した。
\原告はドルトムント市の交通局で乗車券の窓口販売を担当する50歳の女性職員。交通局がレジの金額が正しいかどうかの監査を2009年8月3日に実施したところ、原告のレジ内にあった現金828ユーロのうち650ユーロが偽札だったため、即時解雇された。顧客が払った現金をこっそりレジから取り出し、代わりに偽札を入れたと判断されたのである。
\被告の交通局がそう判断したのは(1)偽札は2枚の紙が張り合わせあるなどひと目でそれと分かるものだった(2)偽札の額が極度に多い(3)偽札はすべて同じ製法で作られていた――ため。これに対し原告は偽札とは思わなかったなどと主張したが、ハム州労裁の裁判官は原告がレジ内の現金を偽札と交換したと認定。解雇を妥当とする判決を下した。
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