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2010/9/15

企業情報

Eon Climate & Renewables GmbH―事業を順調に拡大―

この記事の要約

独エネルギー最大手Eonの再生可能エネルギー子会社Eon Climate & Renewables(EC&R、デュッセルドルフ)が事業を順調に拡大している。設立当時の3年前に400メガワット(MW)だった発電能 […]

独エネルギー最大手Eonの再生可能エネルギー子会社Eon Climate & Renewables(EC&R、デュッセルドルフ)が事業を順調に拡大している。設立当時の3年前に400メガワット(MW)だった発電能力は毎年1,000MWのペースで増加し、今では約3,500MWに拡大。従業員は30カ国で650人に上り、今年上半期の営業利益(EBIT)は1億1,200万ユーロとなり前年同期から倍増した。Eonは2030年までにエネルギー生産に占める再可エネのシェアを36%に引き上げることを目標としており、すでに投資予算の4分の1を再可エネ発電事業に充てている。

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EC&Rの発電能力はその9割以上を内陸、洋上の風力発電パークが占める。同社は特に洋上の大型風力発電パークに力を入れており、4月末には競合のEWE、Vattenfallと共同で国内初の洋上風力発電パーク「Alpha Ventus」を北海沖で稼働させた。英国ではアラブ首長国連邦の再可能エネ開発・促進会社Masdar(アブダビ未来エネルギー会社)、デンマークの同業Dong Energyと共同でテムズ川河口の沖合に風力発電パーク「London Array」の建設を計画している。発電能力は1,000MWで、世界最大の洋上発電施設となる。米国でもテキサス州ロスコーを中心に風力発電事業を進めており、同国5位の風力発電業者に成長した。

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EC&RのFrank Mastiaux社長によると、同社は2015年までに発電能力を約1万MWまで拡大する計画。今後7~8年で実施予定のプロジェクトの規模は2万MWに上っており、目標達成はほぼ確実という。

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