再生紙の利用がドイツ企業に定着した。企業コンサルティング大手A.T. Kearneyと再生紙の普及を目指す経済団体「Pro Recyclingpapier」が120社を対象に実施したオンライン調査によると、再生紙を使用している企業は約80%に上った。そのうち40%は年内に再生紙の利用比率を拡大すると回答。また、未使用の企業でもその3分の1が利用を計画している。
\再生紙の利用を後押ししているのはCSR(企業の社会的責任)戦略。再生紙利用企業の半数が、環境戦略の1つとして「再生紙を利用している」と回答した。例えば、ドイツポストは再生紙を評価する顧客や従業員の意見を取り入れ、再生紙の利用拡大戦略「paper policy」を採用しており、昨年の再生紙利用率は2008年の38%から50%に上昇した。
\「再生紙は見た目が悪く顧客向けの手紙やカタログには使用できない」という意見はまだあるものの、地球温暖化などを背景に企業は経営のサスティナビリティ(持続可能性)を求められており、再生紙の利用は今後も拡大する見通しだ。
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