スペインの建設大手ACS(マドリード)が同業の独Hochtief(エッセン)を株式公開買い付け(TOB)を通して買収する意向だ。マスコミが報道し同社が16日に追認した。Hochtiefは翌17日、ACSのTOB計画について時価を不当に過小評価した敵対的なものとする見解を表明、株主に対し応じないよう呼びかけた。
\ACSはHochtiefに29.98%出資する筆頭株主。TOBは株式交換方式で実施する方針で、ACS株8株につきHochtief株5株を割り当てる。マスコミ報道によると、これはHochtiefを1株当たり約56ユーロと評価した計算。市場にはHochtiefの時価を著しく低く評価しているとの見方が当初から強く、Hochtiefのヘルベルト・リュツケシュトラートケッターも同社が持つ「巨大な潜在的な可能性」が反映されていないとの認識を示した。
\両社は事業を展開する地域の重複が少なく、買収の効果は大きい。買収が成功するとACSはグローバルプレーヤーに脱皮する。
\ACSのフロレンティーノ・ペレス社長はスペインのプロサッカーチームReal Madridの会長も務める。
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