化学系複合企業のEvonik(エッセン)は20日、カーボンブラック事業の売却方針を発表した。経営資源を化学事業のなかでも収益性の高い分野に集中させる戦略の一環で、すでに投資銀行に売却先の模索を委託した。
\Evonikは世界12カ国でカーボンブラック事業を展開、同事業で年10億ユーロの売上高を確保している。主にタイヤ、ゴム、塗料、トナー、樹脂向けの製品を生産する。経済危機の昨年は利益が悪化したものの今年は大きく持ち直しており、経営陣は現在が売却の好機と判断した。
\同社は現在、エネルギー部門の売却手続きを進めている。メディア情報によると、落札の可能性が高いのはノルトライン・ヴェストファーレン州とザールラント州の地域エネルギー公社からなるコンソーシアムと、独リサイクル大手Remondis、トルコのPark Holdingの3者。
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