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2010/9/29

ゲシェフトフューラーの豆知識

取締役メールの閲覧は権限逸脱、システム管理者の解雇は妥当

この記事の要約

取締役の電子メールを閲覧して解雇されたことを不服として銀行のシステム管理者が解雇無効を訴えていた係争で、ケルン州労働裁判所は今年5月、解雇を妥当とする判決(訴訟番号:4 1257/09)を下した。このほど公開された判決文 […]

取締役の電子メールを閲覧して解雇されたことを不服として銀行のシステム管理者が解雇無効を訴えていた係争で、ケルン州労働裁判所は今年5月、解雇を妥当とする判決(訴訟番号:4 1257/09)を下した。このほど公開された判決文で明らかになった。

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原告は被告銀行でシステム管理のほか、業務チェック、データ保護業務に従事。業務チェックの一環として取締役の電子メールを閲覧した。これを知った取締役会は警告処分を下したが、その後も取締役のメールの閲覧を行ったため、解雇期限を設定した通常解雇を通告した。原告は取締役のメール閲覧はチェック業務に欠かせないものだとして解雇は不当だと主張。裁判を起こした。

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これに対しケルン州労裁の裁判官は、原告の行為はデータアクセス権の濫用に当たると指摘。被告銀行は警告処分抜きに即時解雇することもできたとの判断を示した。裁判官は上告を認めなかったため、判決は確定した。

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