バイオ企業の独Medigene（マルティンスリート）は9月29日、従業員数を現在の107人から55人に削減する方針を明らかにした。コスト削減に向けて事業モデルの抜本改革を進めたことでスリム化に道が開けた。経営陣は早ければ来年にも、1994年の創業後初の利益を計上できると見込んでいる。
\人員整理は前立腺がん治療薬「Eligard」と同社が開発中の乳がん・すい臓がん治療薬「Endo TAG-1」関連の従業員を中心に行う。
\EligardはMedigeneが2001年にAtrix Laboratories （現Tolmar Therapeutics）からライセンスを取得した医薬品。Medigeneは今年7月、同薬の欧州独占販売権をアステラス製薬に2,500万ユーロで売却したほか、将来の売り上げの一定比率を受け取ることでも合意した。これによりEligard事業に関するコスト負担が全面的になくなり、人的資源を投入する必要もなくなる。
\Endo TAG-1は先ごろ第2相臨床試験が終了した有力な新薬候補。これまでは自力で開発に取り組んできたが、第3相臨床試験からは今後選定する提携先との共同事業とし、治験コストも提携先に負担させるため、同薬関連の人材が不要となる。
\リストラ費用は約100万ユーロの見通しで、同社は2010年12月期に一括計上する。来年以降はコストを年500万ユーロ以上、圧縮できると見込んでいる。同社の2010年6月中間期の売上高は2,517万ユーロで、最終損益は329万ユーロの赤字だった。
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