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2010/10/6

経済産業情報

独大型プラント業界、受注底打ちを宣言

この記事の要約

ドイツ機械工業連盟(VDMA)の大型プラント部会(AGAB)は5日、受注の減少に歯止めがかかり、下半期からは再び増加に転じるとの見通しを明らかにした。2010年通期では前年並みを確保できるとしている。\ 一方、09年7月 […]

ドイツ機械工業連盟(VDMA)の大型プラント部会(AGAB)は5日、受注の減少に歯止めがかかり、下半期からは再び増加に転じるとの見通しを明らかにした。2010年通期では前年並みを確保できるとしている。

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一方、09年7月~10年6月の1年間の受注高は09年通期実績(221億ユーロ)を9%下回る201億ユーロに後退した。発電所部門が19%減と大きく落ち込んだ。これに対し、金属精錬・製造部門は9%増と好調で、セメント・製紙部門は2ケタ成長を確保したという。

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地域別では国内が14%増の44億ユーロと好調だった一方で、主力の国外は14%減の157億ユーロに縮小。西欧・北米は17%減の39億ユーロと減少幅が大きかった。そうしたなか東アジア・東南アジアの需要は極めて旺盛で、特に中国は42%増の17億ユーロに拡大して最大の国外市場となった。インフラ整備や産業プロジェクトが現地需要を押し上げており、インドネシア(26%増)、台湾(22%増)、インド(11%増)、韓国(5%増)の受注も大きく伸びた。

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AGABは低価格と技術力を武器に韓国のプラントメーカーが国際市場で急速に勢力を強めていることも強調。短期間でシェア10%を獲得した実力は侮れないとして、政府に貿易保険の料金引き下げを求めた。

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