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2010/10/13

総合 - ドイツ経済ニュース

ユーロコンビ、全国導入は見送り

この記事の要約

国(連邦)と州の交通相は6~7日に開催された閣僚会議で、超大型トレーラー「ユーロコンビ(ギガライナー)」の全国実用試験を2011年から実施する計画案を、反対8州、賛成7州、棄権1州で否決した。ただ、賛成した7州は州レベル […]

国(連邦)と州の交通相は6~7日に開催された閣僚会議で、超大型トレーラー「ユーロコンビ(ギガライナー)」の全国実用試験を2011年から実施する計画案を、反対8州、賛成7州、棄権1州で否決した。ただ、賛成した7州は州レベルで独自に試験を実施する方針を示しており、今後、作業部会を設置して具体的な計画を練る方針だ。

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ユーロコンビは複数のコンテナを連結できる超大型のトレーラー。全長25メートルで、車両総重量は最大60トンに上る。連邦交通省は車両総重量を44トンに制限し道路インフラへの負荷に配慮したうえで、実用試験を2011年から全国で実施する意向だった。

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閣僚会議ではバイエルン、バーデン・ヴュルテンベルク、ヘッセン、チューリンゲン、ザクセン、ニーダーザクセン、シュレスヴィヒ・ホルシュタインの7州が賛成票を投じた。ラムザウアー連邦交通相によると、これらの州の面積は国土の7割を占める。反対したのはベルリン、ブランデンブルク、ハンブルク、ノルトライン・ヴェストファーレンなど8州。ザクセン・アンハルト州は棄権した。

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興味深いのは、過去に実用試験を実施した3州のうちニーダーザクセンを除く2州が反対に回ったことだ。2006~08年に実用試験を行ったノルトライン・ヴェストファーレン州のフォークツベルガー交通相(社会民主党)は、「走行を認可した結果、鉄道輸送の多くがトラック輸送に切り替リ、道路交通量が増加した」と指摘。鉄道輸送を促進する政府の方針とは相容れないとして反対票を投じた。2004~06年に実用試験を実施したブレーメン州のロスケ交通相(緑の党)も「環境にやさしい鉄道輸送が打撃を受ける」として、断固反対の立場を表明した。

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