フィンランドのクレーン製造大手Konecranes(ヒーヴィンカ)が独競合Demag Cranesの買収に向け準備を進めている。7日付『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙が報じ、Konecranesが追認した。Demagは今後も独立性を保つとして買収の受け入れを拒否する構えを示している。
\クレーンメーカーは部材納入メーカーや顧客企業に比べ経営規模が小さく、価格交渉力が弱い。このためKonecranesは他社買収を通した価格交渉力の強化を目指しており、2009年初頭からこれまでに小規模買収を十数件、実施した。ペッカ・ルントマルク社長は先ごろ独証券紙『ベルゼンツァイトゥング』に対し「Konecranesは債務をほとんど抱えておらず、買収には数億ユーロを投じることができる」と述べ、M&A活動の継続に意欲を示した。
\FTD紙によると、同社はDemagの買収に向けてすでに資金調達のめどを付けたほか、Demag株10%強を持つ投資会社Cevianに接触したという。Demagの時価総額は現在、約6億3,000万ユーロで、Konecranesは財務的に買収できる状況にあるようだ。
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