独エネルギー大手EnBW（カールスルーエ）がオーストリア2位の電力会社EVNの株式35.7％を売却し、10年続いた出資に終止符を打つ。EnBWは昨年トルコの複合企業Borusanと再生可能エネルギーの合弁会社を設立し、戦略市場を南東欧からトルコに移したため、EVNを通じて南東欧市場に進出するという当初の計画は意義を喪失。財務基盤の強化に向け出資先を絞り込んでいることもあり、資本の引き上げを決定した。
\EnBWはEVNが10月後半に行う増資を機に、保有するEVN株を市場に放出する。両社の5日付プレスリリースによると、EnBWは約36％の保有株売却で5億ユーロを確保し、国内の企業買収や原子力発電事業の強化などに充てる方針だ。
\一方、EVNは新株発行で約2億ユーロの売却益を確保し、株式資本を3億3,000万ユーロへと引き上げる計画。市場調達資金はオーストリア国内や周辺国での水力・風力発電事業などに投資する。
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