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2010/10/20

総合 - ドイツ経済ニュース

「政府調達の改善を」、独経済相が日本に注文

この記事の要約

ドイツのライナー・ブリューデルレ経済相は15日、訪問先の日本で大畠章宏・経済産業相などと会談したなかで、日本が欧州連合(EU)と自由貿易協定を締結することを支持すると述べるとともに、同協定を実現するには「いくつかの障害を […]

ドイツのライナー・ブリューデルレ経済相は15日、訪問先の日本で大畠章宏・経済産業相などと会談したなかで、日本が欧州連合(EU)と自由貿易協定を締結することを支持すると述べるとともに、同協定を実現するには「いくつかの障害を取り除かなければならない」と指摘。日本政府に対し公共事業入札の閉鎖性を是正するよう迫った。この点で改善がみられれば、「12月に開催されるEU首脳会議で日本との自由貿易協定が議題となる可能性も出てくる」としている。

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中国の輸出制限で安定供給が危ぶまれているレアアースについては、両国が協力することの重要性を確認。ブリューデルレ技術相は資源開発や代替資源の研究で日本と協力することを検討する考えを示した。

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両大臣はまた、電気自動車(EV)の規格化や、EV・風力発電用のバッテリー、省エネ、再生可能エネルギー、バイオテクノロジー、ナノテク、航空宇宙などの分野で協調することでも意見が一致した。

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一方、円高対策で日本が行う為替市場への介入や、景気対策の更新、ゼロ金利政策についてはブリューデルレ経済相から「流動性の過剰供給や為替操作を通して時間稼ぎをすることは構造転換にとって好ましくない」との疑念が提示された。

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ブリューデルレ経済相は羽田空港で15日に行われたエアバス「A380」の初着陸記念式典にも参加。「エアバスは日本企業との提携に大きな関心を持っている」との見解を示した。

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独メディアによると、ルフトハンザドイツ航空は立地条件と乗り継ぎの便が良い羽田空港を利用したい考えで、離発着条件の改善を求めている。現在は欧州の航空会社に認められた離発着時間帯が22時~7時に制限されているため、フランクフルト空港の発着時間や日本国内での乗り継ぎに支障が大きく、事実上、利用できない状況となっている。

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