調査機関Forsaが13日に発表した定期世論調査によると、与党のキリスト教民主・社会同盟(CDU/CSU)と自由民主党(FDP)の3党の支持率は計33%となり、6日発表の前回調査(同36%)から3ポイント低下、過去最低を更新した。シュツットガルト駅の近代化事業(Stuttgart21)を強行したことなどを受け、政府・与党に対する不信感が増幅された格好。こうしたなか、環境政党・緑の党は支持率を1ポイント増の25%へと伸ばし、大政党・社会民主党(SPD、横ばいの23%)を2回連続で上回った。
\シュツットガルト駅の近代化は総工費49億ユーロの巨大プロジェクト。市民の間では公費の無駄使いなどとの批判が強く、反対運動はドイツで数十年ぶりの規模に膨らんでいる。9月末に行われた抗議活動をCDUとFDPからなる州政府が警察を動員して排除した際に多数の負傷者が出たことから、州政府のほか、連邦政府への批判が一気に高まった。
\CDU/CSUについてはこのほか、保守色を強化しようとしていることが支持者離れにつながっているようだ。Forsaのマンフレート・ギュルナー社長は週刊誌『シュテルン』に対し、CDU/CSUの右傾化を嫌う中道派の市民が緑の党を支持するようになっているとの見方を示した。CDU/CSUの支持率は今回29%となり、前の週の31%から2ポイント低下した。
\FDPに対しては◇政権政党としての自覚が薄い◇企業の利益を優先し、社会的弱者を切り捨てている――との批判が市民の間で強い。支持率は今回、1ポイント減の4%に落ち込み、議会での議席獲得に必要な5%を割り込んだ。
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