ドイツ政府は20日の閣議で、ブリューデルレ経済相が中心となって策定した資源の安定確保に向けた戦略を承認した。中国がレアメタルの輸出を大幅に制限するなど、資源獲得をめぐる国際競争が激化していることを踏まえ、「ハイテク産業国ドイツの将来にとって妥当な価格で資源を確保することは決定的な意味を持つ」と判断。包括的な資源戦略に沿って経済界を支援することにした。
\具体的には◇資源開発などに関する投資に政府の融資保証を付ける◇今月上旬に設立したドイツ資源局が資源調査や企業向けのコンサルティングを行う◇資源採掘・利用・リサイクリング分野の研究機関をヘルムホルツ協会傘下に設立する◇資源産出国との2国間関係を強化する◇外交、経済、開発援助政策を密接に連携させる◇資源市場の異常を早期に探知し適切な措置を取るほか、欧州連合(EU)加盟国と協調対処する◇G8やG20のテーマとして資源問題を提起する――などの措置を実施する意向だ。
\ブリューデルレ経済相は資源戦略の策定に当たって、独経済団体連合会(BDI)や資源加工・リサイクリング業界、労働組合と集中的な協議を行った。
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