電機大手の独Siemens(ミュンヘン)は19日、電気自動車(EV)100台を調達すると発表した。日常生活での使い勝手などをテストし、同社のEモビリティ(電力を動力源とする交通)構想に反映させる意向だ。車両はスズキのコンパクトカー「スプラッシュ」をベースに特殊車両メーカーの独Fraeger(ヘッセン州イメンハウゼン)が製造する。
\SiemensはEVを社員100人に提供し、試験を行う計画。対象となるのはミュンヘン、エアランゲン、ベルリンの社員で、同社は現在、参加者を募集している。充電用の電力は同社の駐車場で無料提供する。
\テストはEVによる充電と電力網の関係を最適化することを目的としており、同社のEモビリティ構想責任者は「例えば多くのEVが同時に充電した場合」の影響などを調べると語った。Siemensは電力の需給を調整し、省エネとコスト低減効果をもたらすスマートグリッドの開発に力を入れており、今回のテストを同事業に活用する考え。将来的には急速充電システムと自社製モーターの実用テストも実施する意向だ。
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