化学大手のBASF(ルートヴィヒスハーフェン)は20日発表した2010年7-9月期(第3四半期)暫定決算報告のなかで、2010年12月通期の売上高が630億ユーロとなり、08年に記録した過去最高(623億ユーロ)を更新するとの見通しを明らかにした。業績が好調に推移しており、営業利益(EBIT、特別項目を除く)についても07年に記録した最高(76億ユーロ)を上回る80億ユーロを見込んでいる。
\第3四半期の業績は売上高が前年同期比23%増の158億ユーロ。特別項目を除くEBITは77%増の22億ユーロで、特別項目を含むEBITは122%増の21億5,000万ユーロへと急拡大した。
\同社は業績が好調なものの、来年に以降については経済が減速すると予想。ハンプレヒト社長は今後のリスク要因として◇財政悪化国が金融・銀行システムを揺るがす◇財政再建の動きが世界的に広がる◇景気対策が多くの国で終了する◇原料・為替市場の急変動◇供給過多◇地政学的な緊張◇保護主義の台頭――を挙げた。
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