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2010/10/27

企業情報

Escada SE―新コンセプトの旗艦店をオープン―

この記事の要約

昨年8月に倒産し同11月にインドの富豪ミタル家に買収された高級婦人服メーカーのEscada(ミュンヘン近郊アッシュハイム)は21日、ミュンヘンの高級ブランド街に旗艦店の第1号店をオープンした。高級ブランドのイメージを損ね […]

昨年8月に倒産し同11月にインドの富豪ミタル家に買収された高級婦人服メーカーのEscada(ミュンヘン近郊アッシュハイム)は21日、ミュンヘンの高級ブランド街に旗艦店の第1号店をオープンした。高級ブランドのイメージを損ねずにこれまでよりも価格帯の低い製品を提供し顧客層を広げるという新戦略に基づき設置された店舗で、年末までにシンガポール、上海など9都市に開設。来年も既存店のリニューアルも含め70都市に同様の店舗をオープンする計画だ。25日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

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Escadaのブルーノ・ゼルツァー社長によると、同社は今年5-7月期(第3四半期)に営業損益(EBITDAベース)で黒字転換を果たすなど、当初の予測を上回るペースで業績回復が続いている。通期でも営業黒字を見込み、来年は最終損益も黒字化できる見通しだ。

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米国、ロシア、中国、南米、日本などの国外事業がけん引役となっている。一方、本拠地ドイツでは倒産のマイナスイメージに加え、「贅沢できらびやかな服」というこれまでのブランドイメージが足かせとなり、伸び悩んでいるという。同社はこのため、当面は国外事業に力を入れる方針で、新店舗戦略に向けた投資2,000万ユーロのうち、アジアとアメリカにそれぞれ3割を充てる。足元の欧州は4割を予定している。

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