連邦消費者保護・食品安全庁(BVL)は21日、食料品および食料品を取り扱う事業所を対象に昨年実施した立ち入り調査の結果を発表した。対象となった事業所は54万5,000カ所で、その24%が食品関連の法令に違反。特に病院と寿司レストランで違反の割合が高かった。食料品に関してはハムに似せて作られた「プレスハム」をメニューにそれと明記せずに販売する飲食店が半数を占めた。
\病院に対する調査は病院食を提供する施設を対象に実施したもので、ほぼすべての施設で違反が見つかった。病院食の細菌検査を行わない施設は2割、温度管理が適切でないケースも9%に上った。
\寿司レストランは調査対象となった136カ所の50%でHACCP(食品を製造する際に工程上の危害を起こす要因を分析しそれを最も効率よく管理できる部分を連続的に管理して安全を確保する管理手法)上の問題が確認された。「衛生上の問題がある」は約3割、「調達した食材のチェックに問題がある」は2割、「冷凍・冷蔵管理に問題がある」は2割弱に上った。「従業員が十分な知識を持たない」レストランも3分の1超と多い。
\寿司レストランで問題が多い背景には、寿司ブームに便乗して安易に寿司を提供する飲食店が増えてことがあるとみられる。マスコミは今回の調査を寿司の写真入り、あるいは「寿司屋の多くは非衛生的」などのタイトルで報じており、日系レストランへのしわ寄せが懸念される。
\