サウジアラビアの国営化学大手Sabic(リヤド)が独Bayerの樹脂部門Bayer Material Scienceの買収に関心を示している。Sabicのモハメド・アルマディ社長が独週刊紙『ツァイト』に対し明らかにした。Bayerはコメントを控えている。
\Bayer Material ScienceをめぐってはBayerが放出するとの観測が数年前からあり、アルマディ社長の発言はこれを踏まえたものとみられる。ただ、同社長はカルテル法上の規制があるため、買収できるのはポリウレタン事業に限られるとの認識を示した。
\Sabicは単なる原料メーカーから高度な付加価値を持つ素材会社への脱皮を図っており、Bayer Material Scienceへの関心もその延長線上にある。先進国の企業を買収することで欧米市場への足場を築くほか、ブランド力や高水準の技術開発力を獲得する狙いだ。
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