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2010/11/3

企業情報

Bayer AG―7-9月期2ケタ台の増収増益に―

この記事の要約

化学・製薬大手の独Bayer(レバークーゼン)が10月28日発表した2010年7-9月期(第3四半期)決算の営業利益(EBITDAベース、特別項目を除く)は16億5,600万ユーロとなり、前年同期から10.5%増加した。 […]

化学・製薬大手の独Bayer(レバークーゼン)が10月28日発表した2010年7-9月期(第3四半期)決算の営業利益(EBITDAベース、特別項目を除く)は16億5,600万ユーロとなり、前年同期から10.5%増加した。樹脂部門が特に好調で、全体を押し上げた格好。売上高と最終利益もそれぞれ16.1%増の85億8,100万ユーロ、12.4%増の2億8,000万ユーロと2ケタ成長を確保した。

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樹脂部門の売上高は30.8%増の26億6,500万ユーロ、EBITDA(同)は71.8%増の4億900万ユーロと大きく拡大した。世界経済の回復を背景に素材需要が急速に伸びたほか、値上げに成功したことが背景にある。農業科学部門も需要増と為替の効果で売上高が17.6%増の13億4,100万ユーロ、EBITDAが16.7%増の1億2,600万ユーロと好調だった。

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一方、最大のヘルスケア部門は売上高が8.5%増の42億42億7,100万ユーロと増収幅が小さく、EBITDAは3.7%減の10億9,900万ユーロに後退した。避妊薬「Yaz」が巨大市場の米国で後発医薬品の追い上げを受けるようになったことなどが響いた。

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特別項目を含むEBITDAは8.0%減の12億2,000万ユーロに落ち込んだ。農業科学部門が遺伝子組み換え(GM)ライス「LL RICE」をめぐる訴訟の和解費用などで3億8,600万ユーロを計上したことが響いた。Yazの訴訟費用として5,000万ユーロを引き当てたことも同利益を押し下げた。

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