包装材の回収・リサイクリングを手がけるDSD(ケルン)を投資会社のKohlberg Kravis Roberts(KKR)が売却するもようだ。10月29日付『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が業界内の情報として報じたもので、早ければ年内にも売却交渉が終了する見通しという。KKRはコメントを控えている。
\DSDは包装材の回収を企業に義務づける政令が施行されたことを受け、メーカーや流通業者が20年前に設立した。回収対象の包装材には矢印で円を描いたマーク「緑のマーク(Gruene Punkt)」が表示されており、包装材回収市場シェアは約60%に上る。
\KKRは2004年、同社を約2億6,000万ユーロで買収した。資源獲得競争の激化を背景にリサイクリング需要が高まっていることを受け、DSDを売却する好機が到来したと判断したようだ。買収には廃棄物処理大手のほか、投資会社が2~3社関心を示しているという。FAZ紙は売却先の有力候補として仏Suezの独子会社Sita Deutschlandを挙げている。
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