化学大手の独Beiersdorf(ハンブルク)が4日発表した2010年1-9月期決算の売上高は47億400万ユーロとなり、前年同期比で名目8.1%増加したものの、事業の買収・売却を除いた実質では伸び率が4.0%にとどまった。足元の欧州で主力のコスメティック用品事業が振るわず足を引っ張った格好。営業利益(EBITベース)は11.7%増の5億5,200万ユーロ、最終利益は7.5%増の3億5,300万ユーロだった。
\コスメティック用品事業の売上高は40億500万ユーロで、前年同期比の伸び率は名目6.3%、実質2.3%だった。欧州市場では低価格ブランドの攻勢が強く同社は夏期に割引で対抗したものの、これといった成果は現れなかった。競合の米P&Gなどと異なり、新興市場で出遅れていることもBeiersdorfの弱みとされる。
\一方、粘着テープ子会社Tesaは好調で、売上高は名目20.5%増の6億5,400万ユーロに拡大した。自動車、電機メーカーからの引き合いが強く、実質の売上成長率も15.6%と高い。
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