電気自動車(EV)の分野で世界トップになることを目指しドイツ政府が5月に立ち上げた諮問委員会(Nationale Plattform Elektromobilitaet)は政府目標の達成に必要な投資額が2011~14年の4年間で総額45億3,100万ユーロに達すると試算したもようだ。同諮問委が今月30日に提出予定の中間報告をもとに10日付『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が報じた。
\ドイツはEVの分野で日本などに後れを取っており、諮問委は現在、この問題の解決に必要な政策などを計7つの部会で検討している。FAZ紙によると、経費試算額が最も大きな部会は駆動装置で、20億4,000万ユーロに上る。これにバッテリー部会(9億6,000万ユーロ)、充電インフラ・ネット統合部会(7億1,400万ユーロ)、素材・リサイクル部会(5億9,200万ユーロ)、人材育成部会(2億1,900万ユーロ)、規格・標準化・認証制度部会(600万ユーロ)が続く。
\総額45億ユーロのうち国がどの程度、負担するかについては中間報告に盛り込まれていない。同紙は景気対策の一環で昨年、総額50億ユーロの新車購入補助金が導入されたことを受け、自動車関連の大規模な補助金を政府が新たに拠出するのは難しいと指摘。必要経費の大部分は民間企業が担うことになるとの見方を示した。
\EV購入に補助金を出すかべきどうかについては中間報告で触れられていない。ドイツメーカーがEVを市販していな現状では、同補助金の産業促進効果が薄いと判断しているようだ。
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