自動車部品大手の米Johnson Controls(ミルウォーキー)が欧州で電池生産事業を大幅に強化する。アイドリングストップシステム向け鉛蓄電池の需要拡大に対応する考え。欧州パワーソリューション事業を統括するエリック・ミッチェル氏などへの取材をもとに20日付『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が報じた。
\2012年までにドイツのハノーバー、ツヴィッカウ工場に計1億ユーロ強を投資、欧州の電池生産能力を現在の250万個から750万個へと引き上げる。また、電池原料である鉛のリサイクルを手がけるケルン近郊ブーフホルツ工場に6,000万ユーロを投資し、再生鉛の生産能力を現在の6万トンから12万トンへと倍増させる。
\これらの計画の背景には環境規制の強化を受け排ガス量の低減につながるアイドリングトップシステムの需要が欧州で急増していることがある。2015年には新車の4分の3に同システムが搭載されると予想されている。
\電気自動車やハイブリッド車に利用されるリチウムイオン電池についてはフランスで仏バッテリー大手Saftと共同生産している。ドイツでは同電池の工場建設に補助金が出ないため、設置計画がないという。補助金が給付されるようになった場合はハノーバー工場での生産を検討する。チェコのチェスカー・リーパ工場での生産も視野に入れている。
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