5日に倒産申請した自動車部品メーカーSaargummi Deutschland(ヴァーダーン・ビュシュフェルト)の債権者会議が16日あり、同社を支援することで合意が成立した。債権銀行と顧客の自動車メーカーが千万ユーロのケタ台の運転資金を供給、Saargummi Deutschlandは業務を継続する。管財人は今後、同社の売却交渉を開始する意向だ。
\同社は防水性や気密性を確保するためのシーリングシステムを製造するSaargummi(ルクセンブルク)のドイツ子会社。事業再建に向けて取引銀行や自動車メーカーなどと協議してきたが合意できなかったため、経営破たんした。親会社のSaargummiとドイツ内外のグループ企業は倒産していない。
\Saargummiは2007年、独投資会社Odewald & Cieに買収された。その際、買収コストを転嫁されたため財務が悪化し、これが経済危機とともに今回の倒産の大きな原因となった。
\マスコミ報道によると、倒産前は支援をしぶってきた自動車メーカーが倒産後は積極的に支援する姿勢へと転じたという。倒産により親会社のOdewald & Cieが経営上の影響力を行使できなくなるのを待っていたようだ。
\Saargummi Deutschlandの買収に関心を示す企業は多く、すでに複数の競合企業から問い合わせがあるという。
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