独ビール大手のWarsteiner(ヴァルシュタイン)は11月24日、アルゼンチン子会社C.A.S.A. Isenbeckを英南ア系ビール大手のSAB Millerに売却したと発表した。国際的な大手に伍してアルゼンチン事業を展開し続けることは難しいと判断した。取引金額は非公開。『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』によると、アナリストは3,200万ユーロ程度と推測している。
\Warsteinerは1994年、ブエノスアイレス近郊にC.A.S.A. Isenbeckを設立、「Isenbeck」「Warsteiner」ブランドのビールを生産してきた。ただ、同国市場では世界最大手のAB Inbevが約75%のシェアを確保。Warsteinerは同7%にとどまっていた。
\同社は中核市場を西欧、北米に絞り込んでおり、2008年にもアフリカ子会社3社を仏Castelグループとの合弁会社に移管した。今回のアルゼンチン子会社売却により、1990年代から取り組んできた事業のグローバル化戦略から最終的に決別する。
\SAB Millerは今回の取引によりアルゼンチン市場に進出、今後はWarsteiner、Isenbeckブランドをライセンス生産し、先行するAB Inbev、蘭Heinekenを追撃する。
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