ドイツの歯科用品・治療機器業界の売上高は今年、経済危機前の水準まで回復する見通しだ。独デンタル産業連盟(VDDI)のマルクス・ハイバッハ専務理事が経済紙『ハンデルスブラット』紙に対し明らかにした。VDDIには200社が加盟しており、業界就労者数は1万8,500人に上る。
\金融・経済危機が深刻化した2008年までは加盟企業の売上高が順調に拡大し、同年は過去最高の39億ユーロを記録した。経済危機の直撃を受けた昨年は前年比4.3%減の37億5,000万ユーロに後退、10年ぶりに減少した。
\売り上げが大きく落ち込んだのは治療機器部門。世界各国で歯科医が投資を見合わせたことが響いた。セラミックなどの素材に関しては需要の変化がなかったという。
\VDDIが会員企業を対象に実施した最新のアンケート調査では1年前に比べ景況感が大幅に改善した。新興国などの生活水準向上と先進国の高齢化が長期的に市場の拡大につながるとしている。
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