鉄鋼系複合企業のThyssenKrupp(エッセン)が11月30日発表した2010年9月通期決算の最終損益は9億2,700万ユーロの黒字となり、前期の赤字(18億7,300万ユーロ)から大幅に改善した。経済危機の発生後にコストを15億ユーロ削減したことが業績回復の最大要因。市場の回復も税引き前ベースで5億ユーロの増益要因になったという。
\09年9月期に130億ユーロも落ち込んだ売上高は5%(20億ユーロ)増の426億2,100万ユーロまで回復。営業利益は前期の赤字(16億6,300万ユーロ)から17億8,700万ユーロの黒字へと転換した。
\2011年9月期については売上高で10~15%増、利益では売上成長率を大幅に上回る伸びを見込む。ブラジルと米国で稼働を開始した鉄鋼生産施設はなお赤字を計上するものの、原料価格上昇分の顧客転嫁や5億ユーロ規模のコスト削減を通して増収増益を確保するとしている。
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