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2010/12/8

企業情報

Carl Zeiss AG―半導体部門がけん引、通期売上・利益記録を更新―

この記事の要約

精密・光学機器大手の独Carl Zeiss(オーバーコッヘン)が2日発表した2010年9月通期決算の最終利益は前期の赤字(1億6,100万ユーロ)から2億800万ユーロの黒字へと転換し、過去最高を更新した。半導体製造・検 […]

精密・光学機器大手の独Carl Zeiss(オーバーコッヘン)が2日発表した2010年9月通期決算の最終利益は前期の赤字(1億6,100万ユーロ)から2億800万ユーロの黒字へと転換し、過去最高を更新した。半導体製造・検査機器部門が好調で全体をけん引。売上高も42%増の29億8,100万ユーロへと拡大し、過去最高を記録した。

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半導体製造・検査部門の売上高は11億8,700万ユーロで、前期の3億8,600万ユーロから3倍強に急拡大した。電気製品のほか、自動車向けの半導体需要が伸びていることが背景にある。

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減収となったのは産業用計測機器部門(4%減の2億9,200万ユーロ)のみで、他は軒並み増収を確保した。ただ、同部門でもここ数カ月は自動車産業向けを中心に受注が大きく伸びているという。

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今後は10月1日付で完全子会社化した眼鏡メーカーCarl Zeiss Vision(CZV)の統合が最大の課題となる。Carl Zeissは05年、投資会社EQTの支援を受けて米国の眼鏡レンズ大手Solaを8億2,000万ユーロで買収。その後、EQTと合弁会社CZVを設立し眼鏡レンズ事業を移管した。CZVの債務が大きく業績も低迷していることを受け、再吸収して経営を単独で立て直すことにした。

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