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2010/12/8

経済産業情報

電球型蛍光灯、破損で水銀放出の危険

この記事の要約

連邦環境庁(UBA)は2日、電球型蛍光灯(エコ電球)が落下などで破損した時に室内に放出される水銀(蒸気)の量が、環境基準(0.35マイクログラム/平方メートル)の最大20倍に達するとの測定結果を発表した。消費者センター全 […]

連邦環境庁(UBA)は2日、電球型蛍光灯(エコ電球)が落下などで破損した時に室内に放出される水銀(蒸気)の量が、環境基準(0.35マイクログラム/平方メートル)の最大20倍に達するとの測定結果を発表した。消費者センター全国連合会(VZBV)は今回の結果を受け、白熱電球の使用禁止を撤回するよう欧州連合(EU)に要求。一方、電球メーカーなどが加盟する独電気電子工業会(ZVEI)は「消費者に無用の不安と混乱を与えるだけ」としてVZBVを強く批判した。

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エコ電球には水銀が使用されており、現行の規制では製品当たり5ミリグラム(mg)まで水銀封入が認められている。

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UBSは有名メーカーのエコ電球2種類(水銀の使用量が2mgと5mg)を対象に測定を行った。いずれの製品も保護カバー(覆い)はついておらず、高温使用で破損した。

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破損したエコ電球を床に放置し続けたところ、室内空気中の水銀濃度は5時間経過後も乳幼児や妊婦に影響を与える恐れのあるレベルにとどまっていた。一方、破損後直ちに窓を開けて換気するとともに、破片などを適切に掃除すると、室内の水銀濃度は短時間のうちに下がることも確認された。

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UBAはエコ電球が破損した際の処理の方法として(1)人・ペットともに速やかに壊れたエコ電球のある部屋から退出。窓を開けて15分間換気する(2)ゴム手袋をはめ、大きなかけらを拾って密封できるビンにいれる(ほうきや掃除機の使用は厳禁)(3)絨毯・カーペットはガムテープで、タイルなどの床は水で湿らせたペーパータオルなどで拭いて小さなかけらを集め、ガムテープ・ペーパータオルごとビンに入れて密封(4)ビンごと危険物回収所に持ち込む(一般ごみには出さない)――よう呼びかけている。

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