鉄鋼世界最大手のArcelorMittal(ルクセンブルク)は8日、ステンレス鋼部門の分社化方針を発表した。足元の欧州ではステンレス鋼業界の生産能力が過剰となっており、これに対応する考え。同措置に伴い、同業界では再編の動きが活発化する可能性が出てきた。
\ステンレス鋼部門を来年初頭にも欧州証取Euronextに上場させる。既存株主にはArcelorMittal株20株につき新会社の株式1株を付与する。
\同部門の売上高は昨年42億ドルで、ArcelorMittal全体の約7%を占めた。ロイター通信によると、市場関係者は時価総額を約30億ユーロと推定している。
\欧州ステンレス鋼市場では独Thyssenkruppがシェアおよそ30%を持つ最大手。ArcelorMittalの当該部門は同20%強に上るため、Thyssenkruppとの合併は独禁法に抵触する。市場では欧州シェアが比較的小さいAcerinox(スペイン)やOutokumpu(フィンランド)との合併が憶測されている。
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