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2010/12/15

企業情報

Wacker Chemie AG―米国に多結晶シリコン工場新設―

この記事の要約

化学大手の独Wacker Chemie(ミュンヘン)は9日、米テネシー州に多結晶シリコン工場を新設すると発表した。太陽光発電向けを中心に需要の拡大が今後も続くと判断、同社全体の生産能力を大幅に引き上げる。総額11億ユーロ […]

化学大手の独Wacker Chemie(ミュンヘン)は9日、米テネシー州に多結晶シリコン工場を新設すると発表した。太陽光発電向けを中心に需要の拡大が今後も続くと判断、同社全体の生産能力を大幅に引き上げる。総額11億ユーロを投資して2013年末までに完成させる予定だ。

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新工場はクリーブランド近郊に設置する予定で、用地はすでに昨年取得した。年産能力は1万5000トン。約650人の雇用を見込む。同工場では主原料トリクロロシランの生産から純シリコンの分離、副産物・副資材のリサイクルまでを一手に手がけるという。

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用地選定の決め手となったのはインフラの充実とエネルギーコストの低さ。地元当局が交通網の整備や高純度多結晶シリコンの生産に必要な電力と水の供給で便宜を図ったことは大きな要因となった。

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Wacker Chemieは高純度多結晶シリコンの世界2位メーカーで、今年の生産量は約3万トンとなる見通し。現在ドレスデン近郊のニュンヒリッツにも生産施設を建設している。

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