経営難の太陽電池メーカー独Conergy(ハンブルク)は9日、子会社EPURONが管理する風力発電パーク事業の一部を投資ファンドImpax Asset Managementに売却すると発表した。経営資源をソーラー発電分野に絞り込む戦略の一環。取引価格は公表しないことで合意した。
\Impaxに売却するのはドイツとフランスの風力発電パーク事業。すでに稼働中のものは発電能力が23メガワット、開発中のものは同378メガワットに上る。Impaxは欧州の再生可能エネルギー事業に特化した投資ファンド。
\Conergyは再可エネの総合的な製造・サービス会社になるという旧経営陣の事業戦略が失敗して巨額の債務を抱え込んだ。2007年から経営再建を進めており、09年末にはバイオマス、バイオガス、風力発電などの非ソーラー事業をEPURONに移管、売却先の模索に乗り出した。今回の取引がまとまったことで、同子会社の手元に残るのはバイオマス事業とオーストラリアの風力発電プロジェクトのみとなった。
\Conergyは現在、出資者を交えて債権銀行と債務整理交渉を進めている。債務の株式化が大きな焦点となっているもようだ。債務の借り換え期限は21日に迫っている。
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