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2010/12/22

企業情報

Lanxess AG―蘭DSMの合成ゴム事業買収―

この記事の要約

化学大手の独Lanxess(レバークーゼン)は14日、蘭同業DSMの合成ゴム子会社DSM Elastomersを譲り受けることで基本合意したと発表した。主力の合成ゴム事業を強化し、収益力を強化する狙い。買収金額は3億1, […]

化学大手の独Lanxess(レバークーゼン)は14日、蘭同業DSMの合成ゴム子会社DSM Elastomersを譲り受けることで基本合意したと発表した。主力の合成ゴム事業を強化し、収益力を強化する狙い。買収金額は3億1,000万ユーロ。取引は独禁当局の承認などを経て来年上半期に成立する見通しという。

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DSM Elastomersはタイヤなどに用いられるエチレンプロピレンゴム(EPDM)を蘭シッタート・ヘレーンの本社工場とブラジルのトリウンフォ工場で生産している。年産能力は計20万トン。従業員数は420人で、今年は約3億8,000万ユーロを売り上げる見通し。

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Lanxessは同社を傘下に収めることで、EPDMの年産能力を現在の12万トンから32万トンへと拡大する。EPDMの需要は中国、ブラジルを中心に世界的に拡大しており、経営陣は今回の買収が営業利益(EBITDAベース)を2015年までに80%増の14億ユーロへと拡大する目標の達成に大きく寄与するとみている。

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DSM Elastomersはシッタート・ヘレーンでACEという生産技術を用いたエネルギー消費量の少ない最新工場を運営している。Lanxessは今回の買収により、同技術も獲得する。

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