製薬・化学大手の独Merck(ダルムシュタット)は20日、農業化学事業をデンマークのバイオ企業Novozymesに売却すると発表した。他の事業との関連性が薄いため、放出を決定した。売却金額は2億7,500万米ドル(約2億900万ユーロ)。取引は独禁当局の審査を経て2011年初頭に成立する見通し。
\Merckは農業化学事業を南北アメリカ大陸で展開している。従業員数は165人。売上高は年率15%のスピードで拡大しており、昨年は3,500万ユーロに上った。
\農業化学事業には1991年、仏Liphaを買収して参入した。2006年にはカナダのAgribioticsを買収し同事業を拡大したが、バイオサイエンス分野の製品・サービスを提供する米Milliporeを今年およそ50億ユーロで買収したことを受けて事業戦略を抜本的に変更。周辺事業である農業化学の売却に踏み切った。
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