製薬大手の独Merck(ダルムシュタット)は17日、ガン治療薬の開発で仏同業Sanofi-Aventisと提携すると発表した。両社が開発中のガン治療薬を相互に組み合わせて投与した場合の効果を調べる。Merckはガン治療薬の開発で痛手が続いており、今回の提携はそうした穴の相殺につながる可能性もある。投資額や新薬開発に成功した場合の権利関係などは明らかにされていない。
\今回の提携に持ち寄るガン治療薬はMerck側が「MSC1936369B」、Sanofi側が「SAR245409」「SAR245408」の計3つ。すべて第1相臨床試験の段階にあり、MerckはMSC1936369BとSAR245409の組み合わせ、SanofiはMSC1936369BとSAR245408の組み合わせを調べる。第1相試験が終了した時点で、それぞれの研究開発を先に進めるかどうかを決定する。ガン細胞のシグナル伝達システムを阻害できるかが開発のカギを握るという。
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