高級車大手のAudi(インゴルシュタット)がハイブリッドエンジンの基本構想で親会社のVolkswagen(VW)と対立しているもようだ。経済紙『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』が3日付で報じた。
\Audiはプラグインハイブリッド車にロータリーエンジンを用いたモデルを開発したい考えで、すでにコンセプトカー「A1 E-Tron」を発表済み。一方、グループのコスト削減効果を最大限に引き出したいVWは傘下の全ブランドでピストンエンジンを用いたハイブリッドモデルを採用する方針で、Audiの構想はグループの事業戦略に合致しない。
\FTD紙によると、Audiが独自のエンジン構想にこだわる背景には、グループの他のブランドと同一のハイブリッドエンジンを用いると高級車メーカーとしてのブランドイメージが弱まりかねないという事情がある。ハイブリッド車の発売で競合のDaimler、BMWに後れを取っているAudiはロータリーエンジン採用のハイブリッド車で競合2社との差別化を図りたいもようだ。ロータリーエンジンの供給元についてはマツダが有力候補と目されている。
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