製薬大手の独Bayer(レバークーゼン)は5日、これまで関節手術後の静脈性血栓塞栓予防薬として販売してきた医薬品「Rivaroxaban(商品名Xarelto)」を新たに心房性細動治療薬などとして投与することの認可を欧州医薬品庁(EMA)に申請したと発表した。同薬は従来の医薬品と異なり副作用が少ないほか、投与が容易な錠剤のため、適用対象の疾患が広がればブロックバスター(年商10億ドル以上の医薬品)になると予想されている。米国では同薬を共同開発したJohnson & Johnsonが米食品医薬品局(FDA)に同様の申請を行った。
\Bayerは今回、Rivaroxabanを心房性細動のほか、深部静脈血栓症(DVT)、再発性DVT、肺塞栓症(PE)の治療薬としても申請した。これら分野の患者への投与が認められると、同薬の売上高はピーク時に20億ユーロを超えるとみられる。
\同様の医薬品(Pradaxa)は競合の独Boehringer Ingelheimが昨年11月に米国とカナダで発売した。欧州でも昨年上半期に認可申請を出しており、同社によると、今年上半期中にも承認される見通しだ。
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