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2011/1/12

経済産業情報

乗用車販売が増加へ、12月は7%拡大 2010年通期では23%減に

この記事の要約

ドイツ連邦陸運局(KBA)が4日発表した2010年12月の乗用車新車登録台数は前年同月比6.9%増の23万371台となり、1年ぶりに増加へと転じた。09年は景気対策の補助金の効果で11月まで新車登録が大きく押し上げられて […]

ドイツ連邦陸運局(KBA)が4日発表した2010年12月の乗用車新車登録台数は前年同月比6.9%増の23万371台となり、1年ぶりに増加へと転じた。09年は景気対策の補助金の効果で11月まで新車登録が大きく押し上げられていたが、同年12月からはその反動で大幅な前年割れが続いていた。2010年12月の登録台数は08年12月の実績も1.9%上回っており、新車市場は回復に向かっているようだ。

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2010年通期の台数は前年比23.4%減の291万6,260台と大きく落ち込んだ。スポーツ車(22.1%増)、オフロード車(20.6%増)、中大型車(12.2%増)を除くすべての部門で減少。ブランド別でみても販売実績の伸ばしたのはランドローバー(30.6%増の6,580台)、ジャガー(8.8%増の3,166台)、ポルシェ(6.0%増の1万6,257台)、BMW/ミニ(3.4%増の26万6,729台)の5つにとどまった。

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減少幅が大きかったのは09年に新車補助金の恩恵を受けた大衆車メーカーで、フィアットは52.3%減の7万8,190台と半分以下に落ち込んだ。ドイツの大衆車もフォードが31.8%減の19万8,156台、オペルが31.0%減の23万3,498台、フォルクスワーゲン(VW)が23.8%減の61万3,808台と2ケタ台の減少を記録している。

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日本車はトヨタ/レクサスが43.2%減の7万8,708台、日産/インフィニティが7.7%減の6万1,375台、マツダが23.0%減の4万6,210台、スズキが45.0%減の3万2,549台、ホンダが32.6%減の3万432台、三菱が18.2%減の2万4,873台、スバルが15.7%減の7,763台、ダイハツが49.8%減の5,317台。

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走行距離1キロ当たりの新車の二酸化炭素(CO2)排出量は平均151.7グラムで、前年の154.2グラムから2.5グラム減少した。減少幅は09年の10.6グラムを大きく下回るが、これには新車登録に占める大型モデルの割合が09年は低く、10年は高かったという事情がある。欧州排ガス基準「ユーロ5」に対応したモデルの割合は前年の29.8%から69.7%へと上昇した。ユーロ5は今年1月1日からすべての新車に適用されている。

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新車に占めるディーゼル車の割合は前年の30.7%から41.9%へと増え、再び上昇へと転じた。

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車体の色別では白の人気が引き続き高く、全体に占める割合は昨年の9.8%から11.5%へと拡大した。茶色もトレンドカラーで同割合は3.6%に上っている。

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トラックの2010年新車登録台数は23万6,388台で、前年から15.8%増加した。オートバイは10.4%減の13万8,878台へと後退している。

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