独16州の交通相は10日、国有会社ドイツ鉄道（DB）の配当を鉄道インフラの充実に充てることを連邦政府（国）に要求した。11月下旬から続いた寒波の影響で列車の運行に大きな支障が出たためだ。政府はDB配当を財政再建に投じる考えで、要求受け入れを否定している。
\ドイツでは大雪が続いた結果、交通が全国的に麻痺。鉄道では運休や列車の立ち往生が相次いだ。ポイントや高架、車両の故障が目立っており、DBが大雪に対応できないことが露呈している。
\背景にはDBが長年、コストを圧縮してきたことがあり、同社のリューディガー・グルーベ社長とペーター・ラムザウアー連邦交通相もその事実を認めている。国内の鉄道ポイントのうち溶接装置を備えているものは半数に過ぎないという指摘もある。
\州交通相の批判を受け、グルーベ社長は事態の改善を約束した。ただ、問題を早急に解決するのは難しいもようで、極度の寒波と大雪が到来すれば来年も同様の事態が起こり得るとしている。
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