銅精錬の欧州最大手Aurubis(旧Norddeutsche Affinerie、ハンブルク)は13日、国内外の機関投資家向けに新株を発行し、約1億7,000万ユーロを調達したと発表した。銅需要の拡大と銅価格の上昇を背景に同社の株価は上昇しており、この好機を利用して増資を行った。
\発行価格は1株当たり41.50ユーロ。発行直前の株価は約46ユーロに上っており、同社の株価はこの日、一時8%以上落ち込んだ。
\増資の目的については内部成長と買収の資金を確保するほか、原料価格の上昇に対応できる体制を整えるとするだけで、具体的な情報を示していない。
\『フランクフルター・アルゲマイネ』紙によると、筆頭株主である独鉄鋼大手のSalzgitterは増資を引き受けなかったもようだ。このため同社の出資比率はこれまでの25%から低下したとみられる。Salzgitterは先ごろ、Aurubis株を利用して他社株転換社債を発行しており、同社債の保有者がAurubis株に転換すると、Salzgitterの出資比率はさらに下がる。
\Salzgitterは08年7月にAuris(当時はNorddeutsche Affinerie)株5%を取得して資本参加。その後さらに買い増して25%まで引き上げた。両社は調達と研究開発で提携している。
\